Archive for 8 月, 2008

「予防医学」と聞くと普通は「病気を未然に予防する」ことと捉えられますが、広義では怪我の防止や身体的・精神的健康の増進を図ることも目的として含まれています。

身近なところでは、虫歯予防もそれに含まれます。予防医学とはそんなに身構えて難しく構えることではなく、日々の生活の中でできることなのです。
今回も、歯磨きについてお話したいと思います。

みなさんは歯ブラシ以外の歯磨きグッズを使ったことがおありでしょうか?
丁寧に正しく歯を磨く習慣がついている人は、歯ブラシを使うだけでもおそらく虫歯や歯肉炎等に悩むことはないでしょう。
しかし、今は便利でお手軽な歯磨きグッズも様々に販売されていますので、いくつかご紹介したいと思います。

<デンタルフロス>柄のついた糸ようじと同じように、歯と歯の間の汚れを落とすもの。
 デンタルフロスは40cm程度の長さに切って両手の指に巻きつけて使います。
 最初慣れないうちは、指を動かしやすい上の前歯から使ってみるとよいかと思います。
 両手をやさしく動かしてこすると、歯ブラシだけでは取りきれない歯垢も取り除くことができます。

<インタースペースブラシ>毛先が筆ペンのような形をしている歯ブラシ。
 普通の歯ブラシでは届かない部分が磨きやすくなっており、歯の矯正器具を付けている人には特に有用です。

<フッ素ジェル>家庭で使えるものは低濃度のもので、歯医者さんで手に入れられます。
 虫歯予防には低濃度のフッ素ジェルを毎日使うことで高い予防効果が得られると言われています。
 高濃度のフッ素溶液は、保健センターや歯医者さんなどで塗布してもらえます。定期的(3ヶ月おき)に通って塗ってもらうとより高い効果が得られるでしょう。

「予防医学」には、感染症におかされないための予防接種や早期に病気を発見するための検査なども含まれますが、病気を未然に防ぐための健康な身体を維持する習慣を身につけるという要素も重要です。
これは個人個人の生活習慣に委ねられている部分が大きいものです。
毎日の生活習慣の中で未然に病気を防いでいくわけですから、正しい知識を持って身体に良い生活習慣を身につけられれば、もっとも効果的な予防法になるわけです。

前回もご紹介した「歯磨き」、みなさんはどのような道具を使って磨いていますか?
多くの人は歯ブラシのみを使って歯の健康を保っていることと思われます。
簡単に「歯ブラシ」と言ってもその種類はたくさんあり、スーパーやドラッグストアで「歯ブラシ」コーナーをながめると素材や形状、大きさも色々でどれがよいのか迷ってしまいますね。
結局のところ、特売の安い歯ブラシをかごに入れてレジへ・・・という人が案外多いのではないでしょうか。

まずは、歯ブラシの毛の材質ですが、豚毛などの動物性タンパク質でできたものは口の中の雑菌が付着しやすく、ナイロン製のものに比べて不衛生になりやすいそうです。そのため、透明のナイロン製のものを選ぶとよいかと思います。

次に形状では、毛先が山型にきざきざカットされたものがありますが、一見歯の形にフィットするように見えて、実はうまく磨けないことが多いようです。
歯の形は人それぞれ、さらに同じ人でも歯の部分によってでっぱり具合なども違いますので、ぎざぎざカットではかえって毛がうまくあたらないことがあるようです。毛先は平らにカットされたものがよいでしょう。
また、毛先が球状になっている歯ブラシや、極端に細すぎるものも、歯垢が取りきれないケースがあります。
歯ブラシのヘッド部分は小さいほうが、狭いところも磨きやすく、角度を変えて磨くこともし易いと思います。

グリップ部分は自分の握り方(鉛筆持ちなのか、グーで握るのか)に合わせて、お好みで選んでいいと思います。
歯ブラシの毛の硬さは、歯茎が腫れて痛い時などはやわらかめ、磨く力の弱い人には硬め、そうでなければ普通の硬さでいいでしょう。

こうして考えてみると、歯ブラシはスタンダードなものが汚れを落とす上では一番適しているといえるのではないでしょうか。
「予防医学」と聞くとなんだか大業なものと考えてしまう人もいるかもしれませんが、歯ブラシ1本でできることと考えて、気楽な気持ちで始めてはどうでしょうか。

「芸能人は歯が命!」なんていうCMもありましたが、自分の歯の状態に常に気を配っている人は、実際どのくらいいるのでしょうか。

自分の歯の状態に常に気を配っている人の多くは、虫歯や歯肉炎などの病気の深刻さを知っている人たちでしょう。
虫歯の痛みを経験した人はわかると思いますが、夜も眠れないほど痛くて耐え難いものです。
そういった虫歯を防ぐことも予防医学のひとつと言えます。

「虫歯を予防するには毎日の歯磨き」というのは基本的なことですが、きちんと正しく磨けている人は案外少ないもの。
歯ブラシを歯にあてて力いっぱいゴシゴシ動かして磨く人がいますが、この磨き方は何となくスッキリと感じる割りに、歯の表面の汚れは意外と落ちていないものなのです。

なぜかというと歯ブラシを歯に強くあてることによって毛先の部分が開いてしまって、毛の先端で歯の表面を磨けていないからです。
歯の表面の汚れを落とすには、歯ブラシの毛を歯の表面と垂直にあてるように注意しましょう。
そして歯を1本ずつ磨くつもりで細かく歯ブラシを動かします。
例えると、鉛筆を使って直径5mmくらいの円を塗りつぶすような手の動きで歯を磨くとちょうどよいと言われます。
1本1本の歯について20カウントしながら磨くと理想的です。

こんな風にすべての歯にじっくり時間をかけて磨くと、大変時間がかかってめんどくさいと言われる方もいらっしゃいますが、テレビを見ながら、歌を聴きながら、など「ながら磨き」をするとあんまり気にならないという人もいます。
また、毎回磨くたびに1本1本全部磨かなくても、今日は右上を徹底的に、明日は左上、というように、何日間かかけてすべてを磨いていくという方法でもよいと思います。

日々の小さな積み重ねが大きな結果につながるというのは、予防医学の基本です。
正しい歯の磨き方を身に付けて、健康な歯を維持していってください。